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オーストラリアとイギリスの学生向け医療保険:OSHCとIHSを徹底比較

オーストラリアとイギリスの学生向け医療保険:OSHCとIHSを徹底比較

留学先で病気やケガをしたとき、頼りになるのが学生用医療保険です。オーストラリアでは留学生ビザの条件としてOSHC(Overseas Student Health Cover)への加入が、イギリスではIHS(Immigration Health Surcharge)の支払いがそれぞれ義務付けられています。2026年現在、オーストラリアのOSHC保険料は単身で月額約43〜48豪ドル(年間約512〜577豪ドル)、イギリスのIHSは2024年2月の改定以降、学生向け年間776ポンド(約15万円)に設定されています。両制度とも滞在中の医療費負担を大幅に軽減する仕組みですが、補償範囲や支払い方法、家族帯同時のコストはまったく異なります。オーストラリア移民局によると、2025年には約7万8千人の日本人留学生がオーストラリアで学んでおり、適切な保険選択は留学準備において見落とせない要素となっています。この記事では、OSHCとIHSの具体的な補償内容、保険料の目安、請求手続きを比較しながら、日本人留学生が知っておくべきポイントを解説します。

OSHC(オーストラリア)の基本的な仕組み

オーストラリアで学生ビザ(サブクラス500)を取得するには、滞在期間全体をカバーするOSHCへの加入が義務です。OSHCは政府が認可した6社の保険会社によって提供される留学生向け民間医療保険で、渡航前に契約し、ビザ申請時に証明書を提出します。

OSHCの基本補償内容は、オーストラリアの公的医療制度「メディケア」と同等のレベルを留学生に提供することを目的としています。GP(一般医)の診察は、メディケア給付スケジュール(MBS)に定められた料金の100%が補償され、バルクビル(窓口負担なし)対応のクリニックなら実質無料です。専門医の診察については紹介状があればMBS料金の85%がカバーされ、差額は自己負担になるケースがあります。

入院・手術が必要な場合、公立病院の共有病室での入院費や手術費用は全額補償されます。私立病院では提携病院であれば差額が発生しないプランが主流です。また、救急車は州を問わず緊急搬送費用が全額支払われます。処方薬は医薬品給付制度(PBS)収載薬について、1処方あたり最大50豪ドル、年間合計300豪ドルまで補償されるため、慢性的な服薬が必要な場合でも一定の安心感があります。

ただし、歯科治療、眼鏡・コンタクトレンズ、整体、予防接種などは基本的に含まれません。既往症や妊娠・出産関連の費用は、保険加入から12か月の待機期間が経過した後にカバーされるため、渡航前の計画が重要です。

OSHC主要プロバイダーと保険料の目安

2026年時点で留学生に広く利用されているOSHCプロバイダーは、Bupa、Medibank、Allianz Care Australia、nibの4社です。シングルプラン(学生本人のみ)の月額保険料は、nibが約42.70豪ドル、Allianz Careが約43.76豪ドル、Medibankが約44.20豪ドル、Bupaが約48.05豪ドルとなっています。年間換算では約512〜577豪ドルの範囲に収まり、2年間の修士課程でnibを選べば約1,024豪ドルで全期間をカバーできる計算です。

カップルプラン(学生本人+配偶者など1名)では月額約85〜96豪ドル、年間1,000〜1,150豪ドル程度です。子どもを加えたファミリープランはさらに高くなりますが、オーストラリアの一般医療費水準を考慮すると、留学生向け保険として合理的な設定といえます。

保険金請求は主に2つの方法があります。ダイレクトビリングでは、提携クリニックでOSHCカードを提示すれば保険会社が医療機関に直接支払い、窓口負担が発生しないか差額のみで済みます。もう一つは自分でいったん全額を支払い、後日オンラインまたはアプリから保険会社に請求する方法で、領収書の保管が欠かせません。

IHS(イギリス)の費用と補償範囲

イギリスで学生ビザ(Student Route)を申請する際には、**IHS(Immigration Health Surcharge)**の支払いが必須です。2024年2月6日の改定以降、学生向けIHS料金は年間776ポンド(約15万円)に設定されており、ビザ申請時に全期間分を一括前払いする仕組みです。たとえば3年制の学士課程なら2,328ポンド(約45万円)を渡航前に納める必要があります。

IHSを支払うことで、留学生はイギリスの国民保健サービス(NHS)を原則無料で利用できます。GP診察、入院・手術、専門医紹介、救急搬送、精神科治療など、幅広い医療サービスが追加費用なしで受けられる点が大きな特徴です。歯科治療や処方薬には一部自己負担が発生しますが、2026年時点で処方薬1品目あたり約9.90ポンド(18歳以下の学生は無料)と比較的低額に抑えられています。

IHSの強みは、既往症や妊娠・出産に関しても待機期間なくカバーされることです。慢性疾患を持つ留学生や家族帯同を予定している学生にとって、この即時カバレッジは重要な判断材料になります。一方で、IHSはあくまでNHS利用権を付与するサーチャージであり、民間保険のような追加サービス(歯科・眼科・個室入院など)は含まれない点に注意が必要です。

OSHCとIHSを比較する3つの視点

支払いタイミングと総額

OSHCは保険会社を選び、月払いまたは年払いで契約する形式で、プロバイダーやプランによって保険料が変動します。2年間の修士課程でnibを選択すれば約1,024豪ドル(約10万円)です。一方、IHSはビザ申請時に全期間分を強制一括前払いし、同2年間で1,552ポンド(約30万円)と、OSHCの約3倍のコストになります。渡航前の資金計画に大きく影響するため、志望国決定時点でのシミュレーションが欠かせません。

待機期間の有無

IHSには待機期間がなく、入国直後からあらゆるNHSサービスを利用できます。既往症のある学生や渡航直後に妊娠の可能性がある帯同家族にとって、この即時性は安心材料です。対するOSHCは、既往症や妊娠・出産に関して12か月の待機期間を設けており、該当する場合は渡航時期と保険開始日の調整が重要です。

追加補償の柔軟性

OSHCはエキストラカバーを追加契約することで、歯科治療や眼鏡、整体など自己負担になりがちな分野まで補償を拡張できます。イギリスのIHSにはこのようなオプションがなく、必要に応じて別途民間保険への加入を検討する必要があります。医療ニーズが多岐にわたる場合は、OSHCの拡張性がメリットになるでしょう。

留学先選びと保険の実務ポイント

保険選びは留学先の国を決める段階から意識しておくべき要素です。オーストラリアのOSHCはプロバイダー間の比較検討が可能で、予算や補償範囲に応じた選択ができます。イギリスのIHSは制度が一律である分、手続きはシンプルですがコスト面での事前把握が必須です。

実際の医療機関受診時には、OSHCのダイレクトビリング対応クリニックかどうか、イギリスではNHS登録を済ませたGP診療所かどうかを事前に確認してください。どちらの制度でも、領収書や処方箋の保管、保険証券番号の控えがトラブル防止に役立ちます。

家族帯同を予定している場合、OSHCはカップルプランやファミリープランで段階的に保険料が上昇します。IHSは帯同家族1名につき同額の年間776ポンドが加算されるため、子どもの人数によって総額が大きく変わることを念頭に置きましょう。

よくある質問

Q1: OSHCの保険料は入学前に一括払いする必要がありますか?

OSHCはプロバイダーによって月払い・半年払い・年払いなどの支払い方法を選択できる場合が多く、必ずしも全期間一括払いではありません。ただし、ビザ申請時に滞在期間全体をカバーする保険証券の提出が求められるため、最低でも初年度分の加入証明が必要です。

Q2: IHSを支払ったのに、歯科治療で追加費用がかかるのはなぜですか?

IHSはNHSの利用権を付与するもので、NHSの歯科治療は原則として有料です。診療内容に応じてバンド1(約26.80ポンド)からバンド3(約319.10ポンド)までの料金体系が適用されます(2026年4月時点)。予防接種や処方薬も一部自己負担の対象です。

Q3: OSHC加入後、渡航前に妊娠がわかった場合、出産費用はカバーされますか?

OSHCは既往症および妊娠・出産に関して12か月の待機期間を設けています。保険開始日から出産日までに12か月が経過していない場合、出産費用は自己負担となる可能性があります。加入時期の調整や追加カバーの有無を保険会社に確認してください。

Q4: イギリス留学中に民間医療保険へ追加加入するメリットはありますか?

IHSでNHSの基本医療はカバーされますが、歯科・眼科・個室入院・優先診察などを希望する場合は、民間保険の追加加入で補償範囲を拡張できます。治療までの待機時間短縮や選択肢の拡大が主なメリットです。

Q5: オーストラリアとイギリスの両方で学ぶ場合、保険はどうなりますか?

両国で学ぶ場合は、それぞれのビザ条件に従ってOSHCとIHSの両方に加入する必要があります。滞在期間が重複しないようスケジュールを調整し、各保険の開始日と終了日を明確に管理することが大切です。二重加入による一部重複期間の料金負担が発生する点も考慮に入れてください。

留学に関する質問や個別相談をご希望の方は、画面右下のチャットからお気軽にUNILINKカウンセラーにお問い合わせください。


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